バードリサーチニュース

北海道の鳥の分布変化の特徴 ~全国鳥類繁殖分布調査の結果から~

バードリサーチニュース2017年8月: 2 【活動報告】
著者:植田睦之

 2020年の完成を目指して調査を進めている全国鳥類繁殖分布調査。今年も調査にご協力いただきありがとうございました(まだの方はぜひご参加を!)。8月10日時点でデータの届いている調査コースの数はついに1,000コースを超えました。
 「来年データが増えて結果が変わってしまったらどうしよう」とちょっとビクビクしながらも,昨年の8月のニュースでは,初年度の結果速報として夏鳥の復活の可能性を紹介しました。今年の調査結果を加えても,幸いこの傾向に変わりはありませんでした。これに気をよくして,今回は地域による分布変化の特性について紹介したいと思います。1回目は北海道。シマフクロウ,クマゲラ,タンチョウ,ハシブトガラなど北海道にしかいない鳥も多い地域ですが,今回紹介するのは,全国的に分布する鳥たちです。

 調査コースが違うと当然結果も変わってしまうので,前回(1990年代)の調査コースから変更の少ない調査地について,その出現の変化をみてみました。多くの鳥は北海道でも全国と同じような分布変化をしているのですが,オオヨシキリが分布を拡大していたり,ハクセキレイが逆に分布を縮小しているなど,北海道ならではの変化が見られました。


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 北へ分布を拡げているオオヨシキリ,北から分布を拡げているハクセキレイ,北で数の少ないメジロやヤマガラといった「日本の一番北の北海道だから」と考えられる分布傾向の違いが見られました。これ以外にも自然分布ではなく北海道では人為分布ですが,キジ(北海道はコウライキジ)が減っていそうだとか,ハシブトガラが減っていそうだとかいうことも見えてきています。
 このあたりをより明らかにしていくためにはさらに多くの場所で調査をしていくが必要があります。北海道にはまだまだ調査者の決まっていないコースがたくさんあります。調査できそうなコースがあれば,ぜひ調査登録をお願いします。

調査登録はこちらから https://db3.bird-research.jp/~birdatlas/volunteer.html