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夏鳥の減少は本当に越冬地のせい? ~ 越冬地での生存率が高いマミジロノビタキ ~

野鳥の不思議解明最前線 No. 124 【野鳥の不思議】
著者:植田睦之
一時激減したものの,最近復活しつつあるサンショウクイ

一時激減したものの,最近復活しつつあるサンショウクイ

 最近はちょっと復活傾向にある種も多いですが,夏鳥が減少していることが心配されています。そして,その原因は越冬地にあるのではないかとよくいわれます。これは日本だけでなく,欧米でも同様に言われています。しかし,越冬地の状況をしっかりと調べた事例は多くありません。
 ヨーロッパで繁殖するマミジロノビタキも減少している夏鳥の1つです。彼らの越冬地はアフリカですが,Blackburnさんたちの研究から,減少の原因は越冬地ではない可能性が高いことがわかってきました。

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紹介した論文
Blackburn E & Cresswell W (2016) High within-winter and annual survival rates in a declining Afro-Palaearctic migratory bird suggest that wintering conditions do not limit populations. Ibis 158: 92-105. doi: 10.1111/ibi.12319.