バードリサーチニュース

ルリビタキが減っている? モニタリングサイト1000越冬期データの解析結果

バードリサーチニュース2015年11月: 1 【活動報告】
著者:植田睦之
ルリビタキの雄(撮影:三木敏史)

ルリビタキの雄(撮影:三木敏史)

 冬鳥がやってくる季節になりました。みなさんのまわりの今年の冬鳥の様子はいかがでしょうか?
 夏鳥が減っているとか,繁殖期の鳥の変化についてはよく話題にのぼります。しかし,越冬期の鳥の変化についてのそんな報告はあまりありません。それは越冬期の鳥の個体数の変化を把握するのが難しいためです。冬鳥の渡来状況は,年により地域により大きく変ります。そのため1地点で観察していると,たくさん渡来する年と少ししか渡来しない年の変動が大きく,減少傾向にあるのか,それとも増加傾向にあるのかを知るのは容易ではありません。また留鳥も冬には群れをつくって移動する種が多いため,センサスをしても,その群れに会うかどうかで記録できる数が大きくかわってしまい,個体数の増減を知ることが難しいのです。
 こうした難点を解決し,冬の鳥たちの増減を明らかにするためには,長期的,多地点広域の調査が必要です。環境省は日本の様々な生態系に約1000か所の調査地を設定し,長期にわたってモニタリングする「モニタリングサイト1000事業」を行なっています。この調査はまさにそんな調査です。これまでの調査の結果から,この「モニ1000」で越冬期の鳥の個体数の増減がモニタリングできそうなこと,そしてルリビタキが減少している可能性があることが見えてきました。

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