カワウはユーラシア大陸やアフリカ大陸に広く分布しており,カワウと内水面漁業の軋轢は,日本だけでなく海外でも生じています.ヨーロッパでは,国境を越えて渡るカワウに対応するために,多国間で連携した取り組みが進んでいます.またアメリカでは,カワウの近縁種であるミミヒメウで同様の問題が起きており,モニタリング調査や各種の研究,管理の取り組みなどが進められています.
こうした海外でのウ類の取り組みについて,環境省主催の国際シンポジウムが開催されることになりました.イギリスとアメリカから研究者を招聘し,各国の現状や管理についてお話しいただきます.このシンポジウムは,滋賀県と滋賀県立琵琶湖博物館のご協力のもと,バードリサーチが運営を行います.海外のウ類の研究について,じっくり話を聞ける機会はなかなかありません.英語の講演には通訳がつきます.ぜひ,お気軽にご参加ください.
国際シンポジウム
カワウとのつきあい方
~アメリカ・ヨーロッパの取り組みから考えるウの管理~
場所: 滋賀県立琵琶湖博物館(滋賀県草津市下物町1091)
日時: 2015年7月25日(土)13時~17時(予定)
■テーマ1 歴史的変遷と管理のあり方
亀田佳代子(琵琶湖博物館) 「日本におけるカワウ保護管理の現状と課題」
Linda R. Wires(アメリカ合衆国魚類野生生物局)「アメリカ中央部のミミヒメウ管理の歴史的変遷と課題」
■テーマ2 被害対策と個体群管理
坪井潤一(水産総合研究センター)「日本の内水面漁業における被害と対策」
Daniel D. Roby(オレゴン州立大学)「アメリカ西部のミミヒメウ管理の最前線」
■テーマ3 情報共有と広域連携
山本麻希(長岡技術科学大学)「地域と広域 カワウ個体群管理の考え方」
David N. Carss(英国生態学水文学研究センター)「ヨーロッパのカワウ管理システムと体制」
参加申し込みはこちらから
http://www.bird-research.jp/1_katsudo/kawau/sympo.html