バードリサーチニュース

調査研究支援プロジェクト2016 ~寄付&投票のお願い~

バードリサーチニュース2016年12月: 4 【お知らせ】
著者:高木憲太郎

 調査研究支援プロジェクトでは,みなさんから寄付を募り,それをもとに鳥の調査や研究に対して支援を行ないます(図).そこで,支援してくださるみなさんと,鳥類の調査や研究をしているひととをつなぐ工夫をしています.寄付していただく際は,応援したい支援先を選ぶことができます.支援していただいた方には,調査研究の成果報告が届きます.鳥類の調査・研究をみんなで支え合いながら,発展させていける仕組みになればと思っています.ご協力,よろしくお願いいたします.

図.	集まった寄付のうち,2割を支援先に均等に分配し,8割を得票数に応じて支援先に分配します.またこれに加えて,企業からいただいた寄付を支援先に均等に分配します.

図. 集まった寄付のうち,2割を支援先に均等に分配し,8割を得票数に応じて支援先に分配します.またこれに加えて,企業からいただいた寄付を支援先に均等に分配します.

*************************************************************

寄付&投票の方法は次の2通りです

=== クレジットカードで寄付を送る場合 ===

 下記のホームページをご覧ください.
http://www.bird-research.jp/1_event/aid/kifu-a.html

 

=== 銀行または郵便局から寄付を送る場合 ===

 Step1.メールする.

次の情報を高木( takagi@bird-research.jp )宛てにメールでお伝えください.

——————————————————————————————————————
・お名前とご住所
・寄付口数
・支援する調査・研究プランと投票数
・あなたのお名前を支援先に伝えて良いかどうか
——————————————————————————————————————

 Step2.お金を振り込む.

下記のホームページに掲載されているいずれかの口座に合計額を振り込んでください.
(振り込み手数料はご負担ください.)
http://www.bird-research.jp/1_event/aid/kifu-b.html#anchor-b

 

*************************************************************

支援先の調査・研究プランのご紹介
 2016年9月1日~10月31日の期間に支援先となる調査・研究プランの募集を行なったところ、今年届いたプランは5件でした。これらを支援先とするかどうかについて、上田恵介立教大学名誉教授、尾崎清明山階鳥類研究所副所長、金井裕日本野鳥の会参与、植田睦之バードリサーチ代表の4名で一次審査を行ない、5件中3件を支援対象とすることとし、バードリサーチからの1件を含め4件のプランを支援することにしましたので、 各調査研究プランの概要をご紹介します。プランの詳細はホームページにPDFで掲載しています。

下記のタイトルをクリックしてもPDFの詳細をご覧いただけます。

 

 001 大阪府域におけるサシバの生息情況調査
  サシバプロジェクトin大阪 代表者:小室巧・大西敏一

 サシバは里山に多く生息する鳥ですが、個体数が減少し、環境省のレッドリストでも絶滅危惧Ⅱ類に指定されています。大阪府でも彼らの生息環境が減少し、個体数が減っていると考えられています。この調査研究プランでは、40年前に繁殖状況が調べられている地域を重点的に大勢の参加のもと調査し、現在の繁殖分布を明らかにし、過去との比較やイノシシ除けの電気柵などの影響を調べる計画です。

002 カラスの好みの基準は何か
   臼木大翔 (長岡技術科学大学4年)

 ハシブトガラスは、脂質のものを好んで食べるとも言われますが、鳥による果樹の被害額はカラスによるものが圧倒的に多く、果物も好んで食べてると考えられます。臼木さんは飼育環境でカラスの好みを実験的に調べ、食物の成分データを用いて、その要因を探る計画で、成果を農業被害対策に役立てたいと考えています。

003 モズのはやにえは、早口で鳴くための貯食物?
   西田有佑(大阪市立大学)

 モズが食物を木の枝などに刺して「はやにえ」を作る行動は何のためにあるのでしょうか。  西田さんは、モズが早口で鳴くほどメスを早く獲得できること、他の鳥でコンディションが良いと早口で鳴けるということがあること、モズが繁殖期直前の1月にはやにえをたくさん消費していることから、モズはコンディションを整えて繁殖期に早口で鳴くために、はやにえを作るのではないかと考え、この仮説を検証します。

004 日本の鳥の今を描こう ~全国鳥類繁殖分布調査~
   バードリサーチ

 鳥たちの状況は現在も変化し続けています。近年ではシカの増加に伴う藪に住む鳥の減少、外来鳥の分布の拡大などが心配されていますし、思ってもいない変化が起きているかもしれません。前回行なわれた全国繁殖分布調査から、20年が経とうとしています。鳥たちの今を知るために、3回目の全国調査が必要な時期になりました。そこで、NGOと環境省そして大学の研究者などとの共同事業として調査を実施しています。5年計画の1年目が終わり、アカショウビンやサンショウクイなど夏鳥の増加などがわかってきました。一昨年度、昨年度に引き続き、今年度もご支援をお願いいたします!

 

 

Print Friendly, PDF & Email