○英名 Spotted Nutcracker
○学名 Nucifraga caryocatactes
○分類 スズメ目 カラス科

ホシガラス Photo by 西教生
○羽色
雌雄とも体羽は濃い焦げ茶色で,頭頂から上頸を除き白色の斑点がある.下尾筒は白色で,風切羽や尾羽は黒褐色.尾羽の先端には白色の帯がある.
○生息環境
亜高山帯から高山帯に生息するが,秋から春にかけてはより標高の低い山地帯で見られることもある.基本的には樹林帯に生息しているが,高山帯では裸地部でもよく見られる.
○巣
樹林内の常緑針葉樹の樹上に巣を作る.巣材は針葉樹や広葉樹の枝が使われ,産座にはダケカンバやサワラの樹皮,地衣類(サルオガセ類)や蘚苔類などが使われる.巣の直径は約40cm×約30cmで,深さは6-14cm.
○食性と採食行動
ハイマツ,ゴヨウマツ,チョウセンゴヨウなどのマツ属の種子をよく食べる.オオシラビソやコメツガなどの種子のほか,ブナ,ミズナラ,ツノハシバミなどの堅果,昆虫やクモ類も食べる.ホオノキの種子を食べていた例もある.
マツ属の種子を食べるときは,枝についている状態の球果の隙間から種子を取り出すときと,枝から球果を切り離し,地上や樹上で球果から種子を取り出すときがある.前者は球果に離層ができないゴヨウマツで,後者は離層のできるハイマツでよく見られる.
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