バードリサーチニュース

毎年お送りしているバードリサーチの年報に使用する写真は会員の皆様から提供して頂いています。今年も、6回目となる写真コンテストを実施しました。

今年は「ヒトの生活の中の鳥」というテーマで募集したところ、67点の作品をご応募いただきました。
たくさんのご応募、ありがとうございました。
選者であるバードリサーチ職員による厳正！な審査の結果をお知らせします。

○最優秀作品：「ナニワの黒服飛行隊」（ハッカチョウ）川上由希さん
○優秀作品：「元気な子供達と羽休め」（ホウロクシギ）山口靖弘さん
○優秀作品：「ソングポスト」（イソヒヨドリ）西眞史さん
○佳作：「農婦とハイタカ」（ハイタカ）先崎晴幸さん
○佳作：「蓮田のセイタカシギ」（セイタカシギ）宇井文代さん
○佳作：「準備万端」（チュウサギ）野間修一さん
○佳作：「そろそろ網上げかな」（オオワシ）藤井薫さん

最優秀賞の川上由希さんの写真は年報の表紙に使わせていただき、賞品として「シロチドリのTシャツ（新作デザイン：準備中）」を、優秀賞の山口靖弘さんと西眞史さんには「全国鳥類越冬分布調査報告書（非売品）」を、佳作の先崎晴幸さん、宇井文代さん、野間修一さん、藤井薫さんにはバードリサーチ特製野帳を、それぞれ贈呈いたします。
　以下、入賞作品と受賞者の皆様から頂いたコメントを紹介します（写真をクリックすると大きく表示されます）。

「ナニワの黒服飛行隊」（ハッカチョウ）川上由希さん
コメント：カラスのようでカラスではない
ムクドリのようでムクドリでもない
一見真っ黒で地味に見えるハッカチョウですが
頭部前方の冠羽はまるでリーゼント
そして翼を広げると自慢の白い斑点がキラリと目立ちます
個性的なヘアースタイルとファッションも
ネオン街に佇む黒服達のようで
この街の風景にすっかり溶け込んでいました

「元気な子供達と羽休め」（ホウロクシギ）山口靖弘さん
コメント：この度は私の拙作を優秀賞に選んで頂きありがとうございます。
例年お盆を過ぎると秋風が吹き人も居なくなる北海道の浜辺ですが、8月も終わろうとするこの日も30度を超える予報が出ており浜辺には園児達が朝から水遊びに来て賑わっていました。そんな中、渡り途中のホウロクシギ2羽が無心で採餌している様子です。子供達のカラフルなウエアーとの対比が可愛くシャッターをきりました。

「ソングポスト」（イソヒヨドリ）西眞史さん
コメント：この度は優秀賞に選んでいただきありがとうございます。海辺や磯で見かけるイソヒヨドリですが、彼のお気に入りの場所は民家の瓦屋根のようです。夕暮れ時、身近な場所を散策していると美しい囀りが聞こえてきます。

「農婦とハイタカ」（ハイタカ）先崎晴幸さん
コメント：自分の仕事を黙々とする農婦、その存在を無視するかのように周りを見渡すハイタカ。人と鳥がそれぞれの思いを冬の田んぼで共有するシーンを撮ることが出来ました。

「蓮田のセイタカシギ」（セイタカシギ）宇井文代さん
コメント：セイタカシギの巣の周りの草を残し、蓮田で作業する人も、抱卵の交代をするつがいも、自然で穏やかな時間が流れていました。数週間後に訪れた時は雛の採餌で、蓮田のセイタカシギを見守る優しい気持ちを感じました。

「準備万端」（チュウサギ）野間修一さん
コメント：心地よい五月晴れの季節になり、あちらこちらで田起こしが始まりました。この頃、シラサギ達は目先を色鮮やかに染め、レースを身にまとい、大変美しい姿に変身します。この子も目先をレモン色に染め、目も真っ赤に充血させてトラクターをバックに決めポーズ、不覚にも、思わず惹きつけられ、つい見合い写真を撮らされてしまいました。

「そろそろ網上げかな」（オオワシ）藤井薫さん
コメント：海ワシ類の日本での越冬は、漁師さんの営みととても深い関係にあります。それは１００年以上の歴史のある道東の伝統漁法の「氷下待ち網漁」を始め古くから、漁師さんとワシ達は絶妙なバランスの中で生きてきました。そして、その関係は今も脈々と続いています。

【年報記事の写真】
年報内の記事で使用する写真についても、下記ご提供頂きました。
素敵な写真をご応募くださり、感謝申し上げます。
ヤマガラ　　　　　平野あかね
トウネン　　　　　湯浅芳彦
冬期のヒクイナ　　神戸宇孝
キビタキ　　　　　中村健三
アオシギ　　　　　渡辺美郎
イワヒバリ　　　　桑森亮
食性データベース　菱田清和
コブハクチョウ　　桑森亮

年始には皆様のお手元に届く予定です。2023年の活動報告とともに写真もお楽しみください！