バードリサーチニュース

ホシガラスの目撃地点マップを公開 今年も情報をお寄せください!

バードリサーチニュース2018年6月: 4 【参加募集,参加型調査】
著者:高木憲太郎

 バードリサーチでは、2017年からホシガラスの分布状況の調査を実施しています。この調査では、アウトドアメーカーであるモンベルの協力を得て一般の登山者の方たちにも呼びかけて目撃情報を集めています。

 昨シーズン、皆さまのご協力でたくさんのホシガラスの目撃情報を集めることができました。ホームページの送信フォームなどで皆さまからお寄せいただいた情報に加え、登山記録サイトに掲載されていた写真情報を加えたところ(登山記録サイトには、ホシガラスの写真が多数掲載されており、これをボランティアの方に一つずつチェックしていただきました)、なんと、1628件もの目撃情報がそろいました。そこで、ホームページに目撃地点の地図を掲載しましたのでご報告します。Google Mapのマイマップ機能を使って作成しましたので、地図を自由に移動したり、拡大したりすることができます。そのため、普段登っている山や、今年チャレンジしようと思っている山のどこでホシガラスが目撃されているか、一つずつ見ていくこともできます。

ホシガラスを探せ!! 目撃地点マップ公開ページ
http://www.bird-research.jp/1_katsudo/hoshigarasu/bunpu.html

 

東北のホシガラスの目撃地点。ホシガラスの目撃されている山と目撃されていない山の違いは? 単なる登山者の人数の違いだけでしょうか?

 まだまだ、彼らの分布状況を紐解いていくには、情報が足りませんが、いくつか見えてきたこともあります。ホシガラスの目撃地点の分布を見ていくと、ある程度の広さのハイマツ帯がある山に目撃情報が集まっているようなのです。ホシガラスは、年がら年中ハイマツ帯にいるわけではなく、ハイマツの実が熟す秋までは、森の中で虫など、別の食べものを探しています。虫などのほかゴヨウマツなど、ハイマツ以外の松の実も食べることができます。なので、ハイマツの実がなくても、生きてはいけるはずですが・・・。秋になるとせっせとハイマツの実を貯食するホシガラス。食物が不足する冬を乗り切るために、たくさんのハイマツの実を必要としているのかもしれません。今年も、さらに情報を集めて、詳しい分析ができればと思っています。まだ梅雨に入ったばかりで登山のプランニングには難しい時期ですが、夏になったら、ぜひ、山に登ってホシガラスを見つけてきていただけたらと思います。

 なお、目撃情報を報告するフォームに新バージョンを加えました。バードリサーチの会員の方にはお馴染みのGoogle Mapで目撃した地点を指定して報告することができます。目撃地点をおおよそ思い出して、ネットワーク環境の良い場所からご報告いただく場合は、こちらをご利用ください。

ホシガラスを探せ!! 目撃情報募集のページ【Google Mapバージョン】New!
http://www.bird-research.jp/1_katsudo/hoshigarasu/hoshiQ2.html

ホシガラスを探せ!! 目撃情報募集のページ 【旧バージョン】
http://www.bird-research.jp/1_katsudo/hoshigarasu